【WCS2019(ウルトラシリーズ)】ディアルガレックウザ【WCS2019 Day1使用パーティ】
【戦績】
WCS2019 Day1 5勝3敗
【構築経緯】
6月後半~7月の環境はこれまでも多かった
・グラードン+ゼルネアス
・ゼルネアス+レックウザ
に加えて、
が数を増やしてきているような状態だと感じました。
これら全てに互角以上で戦えるようなパーティを考えるも、どの伝説の組み合わせでもそのようなパーティに辿り着けず、かなり迷走しました。
上記4つのメジャーな組み合わせを使うことも考えましたが、このルールである程度使い慣れていたレックオーガ、ゼルネレックはメタが進んでおり、かなり画期的な型や一般枠を組み合わせないと勝ち上がるのは困難であると感じました。ルナレックはこの時期にルナアーラがかなり数を増やしており、それに伴いイベルタルなどの強烈なメタも数を増やしていること、ルナアーラミラーがどう頑張ってもお互いにしんどくなり同速ルナアーラZの打ち合いになる場面が多く使う気になれず。グラゼルネは理解度が足りな過ぎて、練習段階でミラーがあまりにも下手すぎて断念。
使うパーティがなくなったため視点を変えてパーティを考えることにしました。
意識したのは次の2点です。
①上記4つの流行パーティをベースにすること
②上記4つの流行パーティのうちの1つに圧倒的有利なこと
①に関して、グラゼルネ、レックオーガ、ゼルネレックはウルトラシリーズ初期から広く使われており、世界中でかなり考察されてきている並びなためこれに画期的なアイデアを組み込むのは難しいと感じました。
一方でルナレックはJCS後にSNOWさんがパーティを公開したことがきっかけで強さが認知され一気に使用者が増えたパーティであり、流行り始めてから日が浅いため開拓の余地があると感じました。
↓SNOWさんの記事
ということでルナレックをベースに新しいアイデアを探していくことにしました。
②に関してはWCS2017に出場した時に、「試合数の多いスイスドローを勝ち上がるためには圧倒的有利が取れるボーナスステージが欲しい」と感じ
ました。この年は自分は最も流行していたの並びに強いの並びを使用し、このマッチではかなりの勝率を出せたので精神的にも余裕が生まれました。
この経験を生かして今年もどれかをガンメタすることに。
メタ対象はレックオーガが最適であると感じました。理由として
・直近の大型大会である北米ICでレックオーガが優勝したこと(しかも使用者は2016年世界チャンピオンであり、影響力が大きい)
・韓国の全国大会の上位はレックオーガ一色だったこと
・日本人はレックオーガを使うプレイヤーが多いこと
が挙げられます。よってスイスドローで2戦以上当たる可能性はかなり高いと考え、レックオーガにメタを張る方針にします。
ルナレック自体元々レックオーガに不利なパーティではないですが(5分~ルナレック微有利くらいだと自分は思っています)、世界大会にレックオーガを持ってくるようなプレイヤーは何かしらルナアーラに強い要素を入れてきているはずであり、こちらも工夫を入れる必要があると思いました。
ルナレックという並びはレックウザとツンデツンデをメインアタッカーとしてルナアーラとガオガエンでそれを通していくというパーティですが、同じくツンデツンデをメインアタッカーとしたみずみさんのサン、ムーンシリーズのパーティを思い出しました。
↓みずみさんの記事
この記事を読んで、ツンデツンデをメインとして考えたときに伝説枠はトリックルームを使えれば割と何を使っても強いなということを感じました。
そこでトリックルームを使用できる伝説ポケモンを探した結果、ディアルガに辿り着きました。
ディアルガ自体は結構前から注目していて、全国大会で使う候補だったり、7月の伝説厨オフで使用したりしていました。
:全国大会の候補だったパーティ
:伝説厨オフ使用パーティ(準優勝)
ディアルガの対レックオーガ性能は非常に高く、いずれも対レックオーガは8割以上は勝てていたと思います。
ただし、ディアルガ+カイオーガでは伝説枠が特殊に寄っており、光の壁やバークアウトがつらいことが欠点で、これが理由で全国大会で使用することをやめました。
しかしカイオーガの枠にレックウザを入れることで、カイオーガが担っていたグラードンへの打点や天候の奪い合いを維持しつつ、トリル以外のプランを選べるようになる物理アタッカーを取り入れることができました。ディアルガの欠点をかなりカバーでき、非常に相性が良いです。
ここでディアルガガオガエンレックウザツンデツンデの基本選出に加えて対グラードンの水打点となるカプ・レヒレを加えた5体の軸が決まりました。
これに適当な1体を加えて回していたところ使用感はよかったのですが、ウルトラネクロズマ、特にネクロズマ+グラードンの組み合わせがきついことがわかりました。ネクロズマは扱いが難しくはじめは数が少ないポケモンでしたが、環境終盤になるにつれて立ち回りや取り巻きが開拓されて数を増やしており、世界大会で使用するプレイヤーもいるだろうということで6枠目はここに焦点を当てて考えました。
はじめはバルジーナを使用していましたがグラードンへの打点が弱く、打ち合いに負けるため没に。いろいろ探した結果スイクンに辿り着きました。
グラネクロ側の選出はの4体であることが多く、熱湯/凍える風/バークアウト/追い風の技構成のスイクンであればエアロックと合わせてグラードンへの打点、ウルトラバースト中(=Z技が打てないタイミング)のアクションとして追い風、ネクロズマやカプ・テテフに対してはバークアウト、ボーマンダとの追い風の打ち合いに強くなる凍える風と全てに強く出ることができます。
これで回した結果グラードン+ネクロズマorルナアーラの勝率がかなり上がり、この6匹を世界大会で使用することに決めました。
【個別】
レックウザ@こだわりハチマキ
意地っ張り 201(164)-225(36)-121(4)-*-127(52)-167(252)
ガリョウテンセイ/神速/噛み砕く/滝登り
ガリョウテンセイでH252振りせっかちメガレックウザ最低乱数以外1発
S:最速ゼルネアス抜き
相方の伝説がディアルガで火力があまりないので、それを補うためレックウザは即高火力を出せるハチマキで採用しました。
A全振りだと噛み砕くで無振りルナアーラを倒すことができますが、そんなことをさせてくれるプレイヤーはいないだろうということで耐久に振り、自分より速いポケモンからの打点を耐えるようにして動かせる場面を増やすことを意識した配分です。
ディアルガ@バンジのみ
控え目 204(228)-*-141(4)-203(116)-139(148)-112(12)
ラスターカノン/10万ボルト/トリックルーム/守る
H:4n
C:176-160までのカプ・レヒレ確定2発
S:追い風時準速スカーフルナアーラ抜き
凍える風で最速100族抜き
技構成が悩みどころですが、採用理由からトリックルームと10万ボルトが確定で、弱点+等倍とかで集中されるとわりと簡単に落とされてしまいトリックルームを打てないと困るため守るを採用。ラスト1枠にはラスターカノンを採用。ゼルネアスの起点になることとレックウザに打点が無くなることを嫌いました。ただ、これだとグラードンへの打点がないので、グラードン入りに対しては出さないことも多いです。
カプ・レヒレ@ウイのみ
のんき 176-*-171-128-150-81
熱湯/ムーンフォース/自然の怒り/守る
H:4n
HB:メガレックウザの意地っ張りハチマキガリョウテンセイ耐え
ゲンシグラードンの意地っ張り+2断崖の剣耐え
S:最遅
レックウザやイベルタルへの打点、グラードンを1発で落とせる可能性を高めるため、Cにある程度振りました。
レックウザにハチマキを持たせているため、カプ・レヒレにも守るがないと守れる駒が全然いない選出になりやすく、残数を残してサイクルを回すことが困難になりやすいため守るを採用しています。
後から6枠目に同じ水タイプのスイクンが入ってきたため、技や配分は考え直したほうがよかったかなと感じています。(カプ・レヒレ自体を外すと催眠系がかなりきつい)
スイクン@イアのみ
穏やか 204(228)-*-138(20)-113(20)-149(4)-135(236)
熱湯/凍える風/バークアウト/追い風
H:4n
C:慎重HDガオガエンを確定3発
S:最速70族抜き、凍える風で最速130族抜き
技に関しては構築経緯で全部話したのでそちらを見てください。
サイクルを回してレックウザとツンデツンデを通していくというコンセプトであり、残りの駒は受け出しが多い+長生きしてほしいということで全員半分回復木の実を持っています。
バークアウトは半分回復木の実と相性がいいのも強力でした。
ガオガエン@フィラのみ
慎重 200-135-110-*-155-84
フレアドライブ/叩き落とす/とんぼ返り/猫だまし
H:4n
HD:ウルトラネクロズマの臆病手助け大地の力14/16耐え
S:同速になりがち
叩き落とすはサイクル戦で相手の木の実を落として有利に立ち回るために採用。
素早さは同速前提で84に設定していましたが、実際にはそれよりも速いガオガエンが結構いて結構つらかったので、もうちょい速いガオガエンがよかったかなと感じています。
ツンデツンデ@イワZ
さみしがり 167(244)-201(252)-201-*-123(12)-18
ビーストブーストでA上昇
ガオガエンを1発で落とすとその後の展開が非常に楽になるので命の珠よりもイワZが好きです。半減されにくく無効もないので受けづらく強力。
【Day1のマッチング】
R1.LWL:[IT]
R2.WW:[JP](かえでさん)
R3.WLW:[PT]
R4.WLW:[JP](キヌガワさん)
R5.WW:[US]
R6.LL:[CA]
R7.WW:[US]
R8.LL:[US]
5-3ドロップ
【反省点】
パーティの反省点としてはゲンガー+グラードンが無理ということです。
グラードンの処理をエアロック+水技に依存しているため、ゲンガーによって交代を制限されるとグラードンが倒せません。
また、グラゼルネも似たような理由できつく、ゼルネアスによってレックウザの動きが制限されているため不利です。BO1なら半分くらい勝てますがうまいグラゼルネプレイヤーには負けますし、BO3で考えるとかなりきついです。
Day1当日の結果に関してはゲンガー+グラードンに2敗しているのはパーティ構築の段階でよくなかったのですが、R1に関しては3戦目でミスをしてしまいそれが原因で捲られて負けたので反省です。ここをしっかり勝てていればDay2に進出できた可能性もあったと思うので悔やまれます。
スイスドローで最もマッチングするであろうと予想したレックオーガは実際に3戦マッチングして全て勝つことができたのでこの点はよかったと思います。しかしディアルガレックウザを使おうと決めたのが出国2日前だったこともあり、コンセプトとしては良かったがパーティ全体や立ち回りの完成度は煮詰め切れていないという感じになってしまい、これが顕著に表れた成績となってしまいました。
来年の全国大会、世界大会にはこの反省を生かしていきたいですね。
おわり。