全国大会では敢えて配置をキモくしてみました。敢えてね。
戦績
JCS全国大会スイスドロー4-3 TOP32 WCS Day1権利獲得
構築経緯
全国大会で使用するパーティに求めた要素は以下の3つ。
①BO3を勝ち抜くための対応力の高さ
②BO1を勝ち抜くための初見殺し要素
③相手の初見殺しで簡単に崩されないこと
①
決まった勝ちパターンしかないパーティは2、3戦目以降対応されやすく、BO3を勝ち上がるのは難しいと思います。
②
全国大会は全国の強豪プレイヤーたちが集まってきているため、プレイングだけで綺麗に勝ち上がるのは難しいです。無難なパーティに対しては相手も立ち回り方を決めてきているので、相手の考慮外のポケモン、技、持ち物で崩していくほうが勝ち上がりやすいでしょう。
③
②の通り初見殺しは全国大会において大事な要素であり、相手もパーティに取り入れている可能性が高いです。その初見殺しで簡単に崩されて負けてしまうようなパーティでBO1を勝ち上がるのは難しいです。予想外のことをされても立て直しやすいパーティにしたいです。
これらを踏まえてパーティを考えていきます。
ウルトラシリーズのパーティの組み方としては伝説枠から考えたほうが強力なパーティを組みやすいと考えているのでまずは軸となる伝説枠の考察です。
このルールでは一般枠で強力な全体技を打てる駒がなかなかいないため、強力な全体技を持つ駒を採用したいと考えました。
候補としてはの3体です。
ここで気になってくるのは③の初見殺しに強いかどうかで、軸である伝説枠が初見殺しで簡単に落とされてしまった場合、立て直すのは難しいです。
ゼルネアスは吠える、挑発、レッドカード等、グラードンはめざめるパワー水などの不意の水技+レックウザorカイオーガの並びが受けやすい初見殺しとして挙げられ、例え相手に入っていなくても「もしかしたら打たれるかもしれない」と怯えながら立ち回ることになるのが気になりました。
一方でカイオーガは4倍弱点を持たず耐久も高いため、予想外の技で落とされる、という場面が少ない上に攻撃を通せば試合を決めるほどのパワーを持ち、強力です。
よってカイオーガをエースとしてパーティを組むことにしました。
カイオーガは素早さ操作から潮吹きを打つのが最も強いと考えているため、追い風orトリックルームを使う駒を2枠目に採用したいです。
ウルトラシリーズの伝説2枠について、自分は「一方がエース、もう一方がそのサポート(素早さ操作)」の役割で組むのが強力であると考えています。伝説2枠を両方エースとして、追い風やトリックルームを一般枠で運用するとパワーは上がりますが、相手によって素早さ操作のない選出になりやすかったりと勝てない相手が増えると感じています。
よって追い風かトリックルームを打てる伝説枠を2枠目に採用したいのですが、せっかく素早さ操作をしても相手のゲンシグラードンのせいで潮吹きが打てないのはあまりにも弱いです。これを解決できるのが追い風レックウザでした。
レックウザの追い風はカイオーガのサポーターとして最も適していると感じましたが、当時はPGLのランキングにも入っておらずあまり認知されていない技のため初見殺し要素の一つにもなり得る技であると感じました。
レックウザは確実に素早さ操作をしてほしいこと、グラードン入りのパーティに対して天候の取り合いで何度も受けだしをすることを考えると耐久振りが適していると感じ、HDフィラのみで採用しました。
を軸に残り4枠を探して調整をしているときに、
の並びでゲンガーがトリックルームをし、カイオーガとレックウザの高火力で攻撃してくるパーティにマッチングしました。この3体の並びはメジャーである上にトリックルームを読まれにくいこと、トリックルームなしのパーティは対ゼルネアスがシビアになることからパーティにトリックルームを取り入れたいと感じていたことからこっちの方針に切り替えるか悩みました。
悩んだ末に追い風レックウザを使おうと考えて迎えた全国大会前日の早朝に、韓国の大会で優勝したレックオーガが公開されました。
https://victoryroadvgc.com/2019/06/06/nayenlove-korean-league-s3-1st-report/
このパーティには追い風レックウザとトリックルームゲンガーの両方が採用されており、追い風レックウザでは不安が残っていた対ゼルネレックに対してトリックルームゲンガー+シュカツンデツンデのプランが強力であり、まさに求めていたパーティでした。また、この韓国の大会は日本の全国大会と同じBO1の予選⇒BO3の決勝トーナメントの方式であり、同じ方式で結果を残していることもこの軸が通用することを証明しており、採用を後押ししました。
この日は仕事を休みにしていたので半日かけて追い風レックウザ+トリックルームゲンガーの軸の立ち回り、細部の技、配分の調整をし、午後から準備をして全国大会に持ち込みました。
個別
カイオーガ@藍色の珠
控え目 205-*-135-228-181-112(236-0-196-60-4-12)
潮吹き/熱湯/冷凍ビーム/守る
メガレックウザのA232鉢巻きガリョウテンセイ15/16耐え
200-156ガオガエンを雨熱湯で確定
追い風時準速スカーフルナアーラ抜き
伝説枠が2体ともワイドガードツンデツンデに打点がなくて詰むのが嫌なので熱湯。
レックウザ@フィラのみ
意地っ張り 205-220-120-*-150-145(196-0-0-0-236-76)
ガリョウテンセイ/神速/追い風/守る
ゼルネアスのC183ムーンフォース15/16耐え
準速90族+2
めちゃくちゃ硬い。
Sが遅いのもトリックルーム中のレックウザミラーで上を取りやすいので噛み合っています。
ゲンガー@気合いのタスキ
冷静 167-*-80-200-96-103(252-0-0-252-4-0)
無振りカプ・レヒレ-2
トリル最終ターンに道連れを打つと1体もっていくor2回目のトリルの2択を迫れます。
カプ・コケコ@デンキZ
臆病 145-121-105-147-96-200(0-0-0-252-4-252)
ヌケニン対策にフリーフォールを採用。
意地っ張り 201-154-111-*-135-84(244-36-4-0-196-28)
トリル下での圧力やルナアーラを1発で落とせる点からガオガエンZ。
配分は煮詰められてないです。
ツンデツンデ@シュカのみ
生意気 167-160-231-*-160-16(244-68-0-0-196-0)
ジャイロボール/神秘の守り/トリックルーム/守る
「ゲンガーでトリックルームをしたいが相手の裏にモロバレルがいるかもしれない」という不安からトリックルームを選択できずに負けることを防ぐために神秘の守りを採用。フィールドと違ってレックウザも恩恵を受けるのでそのままガリョウテンセイで倒せる点がよいです。
まとめ
追い風レックウザ+カイオーガ+トリックルームという軸は強力で間違っていなかったという感想ですが、全体的に見れば煮詰め切れていない部分が多いかなという感じです。2か月以上前に組んだパーティの記事を今書いているのですが、自分で見ててもちょっと微妙だなと感じる部分があります。Day1権利こそ取れたもののそれ以上勝ち上がれなかったのも納得です。実際にDay2の権利を取っている方のパーティは自分のものよりも確実に完成度が高いものばかりです。
去年の全国大会で負けた時に自分のパーティの構築力のなさを課題としていて、去年よりは改善できているとは感じているのですがまだまだ足りていないですね。とはいえよくなかった部分も見えてきてはいるので引き続き改善していきたいです。